王道だと思っていたのに不意打ちで殴られた「PとJK」感想
PとJKを若い女の子に囲まれながら一人で観てきたよ!!!!
相変わらず世知辛いヲタ活動ですが自担が可愛いので私は元気です。
さてPとJKですが、少女漫画の実写映画化ラッシュの昨今「そんなもん見れねぇよ…そんな青春送ってねぇよ…耐えらんねぇよ……」という大人でも目線によっては意外と普通に見れる映画だなと思ったので感想をしたためておきます。
容赦なくネタバレ含むので折りたたみ。
🔳お伽噺に現実をぶつけてくる、古い少女漫画観を殴りつけてくる映画
PとJKってどんな映画?と聞かれて答えるならばこう返すかなぁ。
P=Police、JK=女子高生の秘密の結婚から始まり、周囲の人々との関わり合いながらお互いの関係を見つめ直し、再び「夫婦」として歩んでいくストーリー。
合コンでお酒を勧められて断りきれない~~困ったよ~~~ってときに颯爽と現れスマートに助けてくれるという初対面の王子様感。そして終電まで二人で街中をダッシュするという青春っぽさ。高校生と分かったら叱りつけ(結構怖いけど)、不良に絡まれたら助けに来てくれるスーパーヒーロー功太くん。しかも職業・警察官。
そんな人と付き合って、あまつさえ警察官と女子高生という間柄だからと、交際期間をふっ飛ばしていきなり結婚してしまう二人。
三門のセリフに「誰も信じないよ、そんなお伽噺。」とありますが、まさにそれ。功太くんと歌子ちゃんの物語は本当にお伽噺なんです。だから序盤は「BBAつらい…自担じゃなかったら絶対見てない……」というグロッキーさ(でも自担だから楽しい)。
しかしまぁ徐々にすれ違う二人。結婚してからも「警察官」と「女子高生」という立場でしか見てくれない功太くんと、「夫婦」として過ごしたい歌子ちゃん。結婚の経緯からしてそうでしたけど、功太くんは「警察官」という立場が先に立って、歌子ちゃんのことをきちんと考えてるのか?歌子ちゃんを個としてきちんと愛しているのか、ちょっと見ていて不安になります。(序盤でラブラブだったから好きなのは分かってんだけどさ)
一方で、功太くんの言い分というか立場をわきまえた行動も、歳を重ねているが故に理解出来てしまう…歌子ちゃんが、浮ついた女子高生とまではいかずとも、文化祭を目の前にして、青春を謳歌している、自分とは違う人種の生き物なんだと感じられてしまうんですね。大人の悪いところだわ…。
そこで私が一番度肝を抜かれたのが、一命をとりとめた功太くんに対して歌子ちゃんが放った一言。
「命を懸けて守るとか重い」
嘘だろ…ここは「命懸けで守ってくれるなんて!功太くんはやっぱりスーパーヒーローだね!でも怪我なんてしちゃ嫌だよ><もうこんな思いはしたくないよぉ><><」くらいのやつじゃないの…????まじで??MAJIDE??????
今まであんなに夢見てた乙女が急に突きつけられた現実に怖くなって逃げ出すなんてありかよ??乙女心はまじで分かんねぇ……でも女子高生だもんね…怖かったよね…うんうん…大神くんはここで「オレじゃダメか?」ってあすなろ抱きしに来るタイミングなんじゃないの?大丈夫??来ないのね???あっ、むしろ功太くんが大神くんの新たな出発を見送りに来て逆に励まされるパターンなのね?????
物語の中盤で、一気に私の中の少女漫画観が古いことを思い知らされた気がしました…
私…トレンディやったんか………
結局はハッピーエンドだし、エンディングの演出もSo Happyでツッコミどころ満載だしとっても楽しめる映画なんですが、とにかく今までの少女漫画実写と思って舐めてかかると意外なところから頭を殴りつけられるから気をつけた方がいい…
あとは功太くんと大神くんの関係性。功太くんが大神くんに昔の自分を重ねだした辺りから物語が動き出しますね。大神くんが引っ越す時に功太くんが言った言葉が劇中で一番印象的でした。
「10年後自分が何してるか想像できなかった」
「想像できないってことは何にでもなれるってことだ」
10年後メンバーが半分になってるなんて想像してなかったよ
人間誰しもモラトリアム期間はあると思うんですが、そういう捉え方をしたことがなかったものですから(いつだって自分を探してた)(功太くんは警察官というアイデンティティに固執しすぎてたけど)、この考え方にはハッとさせられましたし、功太くんの中で期せずして「警察官を目指した自分」と「父親への想い」が消化できた(昇華するキッカケになった)セリフだったのではないかと感じました。
🔳功太くんめちゃくちゃ「俺超亀梨」問題
ところで完成披露イベントでこんなことを仰ってましたけど
セクシーを抑えたという割には
めっちゃ亀梨和也だったよ?????????!!!!!!!!!!
【問題のシーン】
・お酒が飲めない子たちの代わりにショットグラスを呑み干してあげる
・高校生と分かった瞬間の「あ゛ぁ゛??!!」
・「中身がないのに抱きついても意味ないだろ、ほら来い。」
・「ここなら誰にも邪魔されない…」
まぁ流石のカズヤさんでも観覧車のガタンゴトンには負けていらしゃいましたね。
カズヤ的見どころとしては
・「おっさん」と呼ばれる
・高校生のコスプレをして「チャラ男」と呼ばれる
・高校生時代の回想シーンがほぼ小田切竜
・功太くんのヤンチャ時代のごくせん感の高さ
・たまに出る功太くんの道民っぽいイントネーション
・太鳳ちゃんとの全力ダッシュの体育会系ぶり
・エンディングの歩き方(足さばき)